では、実際どのように教育資金を作ればよいのでしょうか?
まずは、基本の学資保険から学んでいきましょう!
I. 学資保険(こども保険)でつくる
学資保険は、主に親が契約者(ケイヤクシャ=お金を払う人)かつ
被保険者(ヒホケンシャ=保険をかける人)になり、さらに
子供も被保険者になる、連生保険(レンセイホケン)です。
さまざまな学資保険がありますが、共通している特徴としては
1.子どもの進学時期に合わせて
祝い金や満期保険金(マンキホケンキン)が支払われる
2.契約者である親が亡くなったり、
高度障害状態(コウドショウガイジョウタイ)になったとき、
その後の保険料の支払いは免除される。
3.被保険者である子どもが亡くなった場合は、
死亡給付金(シボウキュウフキン)が支払われる。
などがあげられます。
学資保険(こども保険)は、入る目的がはっきりしており、
教育資金以外の目的で途中で取り崩す心配が
少ないこともメリットの1つといえるでしょう。
加入の目的をはっきりさせて、目的にあった保険を選びましょう。
【1】貯蓄目的の場合
一昔前までは、それなりの貯蓄性が期待できた学資保険ですが、
超低金利の影響で、いわゆる元本割れ(保険料の支払い総額のほうが
満期受取額より多い)をおこしているケースが最近は多いです。
たとえば、少し前の比較になりますが・・・
18歳満期(払込期間、保険期間ともに18歳)
満期保険金300万円の場合、
契約者30歳、こども0歳でA生命の学資保険に加入すると
(A生命は口座振替で月14,760円、窓口・集金で15,055円と違います)
月払い保険料15,055円×12ヶ月×17年=3,071,220円で
払い戻し率97.68%でした。(口座振替で99.63%)
一方、貯蓄性の高さをうたっている学資保険として
同じ時期のB生命の学資保険を見たところ、
月払い保険料13,230円×12ヶ月×17年=269万8,920円
で払い戻し率111.15%となっておりました。
(年払にすると総支払額は265万1,490円になり、
まとめて払うほど貯蓄性は高まります)
商品性によって、ずいぶんと違いがあります。
なお、貯蓄性を重視した学資保険には、
こどもが死亡した時の死亡給付金は、
「それまでに払い込んだ保険料相当額」であることや、
育英資金や子供の医療保障が付いていないなどの特徴があります。
【2】親の保障目的の場合
学資保険の場合、契約者は父、
(母、場合によっては祖父母のこともあります)
被保険者は子どもになります。
もし、契約者である親に万一のこと
(亡くなったり、高度障害になる)があった場合、
以後の保険料を支払うことなく契約が続き、
満期保険金等を受け取ることができます。
さらに、親の保障を重視する場合は、
保険料は高くなりますが、
育英資金(親の万一時には毎年お金が支払われる)の
ついた商品を中心に選ぶのがよいでしょう。
【3】子供の保障目的の場合
被保険者(子ども)が、病気やけがで入院した場合に
給付金の出るものがあります。
医療特約などをつけたタイプですが、
満期の時点(多くは18歳時)で終わってしまう
ことに注意する必要があります。
特約は、既に加入している保険と保障が
カブっていないかよく確認し、
目的に最も合ったものを選ぶようにしたいです。
例えば、契約者(父)に
死亡保険金を十分かけているような場合、
【2】の目的はあまりいらないということになりますし、
【3】の目的では、親の加入している医療保険の
家族特約の方が割安な場合もあります。
(中立的なプロの力を借りて無駄な保険をカットして、必要な保障を
確保したい方は保険見直しサポートパックの利用をオススメします。)
保険会社各社から様々なタイプのこども保険、学資保険が出ています。
新しい商品がでたり、条件も変わることがありますので、
判断の際にはよく確認しましょう。